夢の中にはずいぶんと荒唐無稽なものが

あるのだけれど、その中には「現実」なみ、あるいは「現実」以上にリアルに感じられるものがある。

 

昨日の明け方に見たのもそんな夢の一つだった。

 

分厚い雲でも垂れこめているのか、月も星も見えない暗い夜。

 

幅10メートルくらいの舗装された道路がまっすぐ、闇で閉ざされた向こうからこちらにずっと続いている。

道の両側には高さ30cmから50cmくらいの、石の生垣が続いていて、そこに多くの人たちが隙間ないくらい座っていた。

 

ぬめぬめと黒く濡れた道路が反射している弱い光で人々の顔や身体の輪郭はわかるのだが、表情は見えない。

 

何かが来るのか?

みんな何かを待っている様子だった。

 

しかし、何が来るのかわからない。

生垣に座って「待って」いる人たちは知っているのだろうが、すべての人が沈黙。話しかけることもできない。

 

音のない世界か?と思うほどの静寂に包まれている。

 

すると、突然、数人の男たちが缶(たぶん石油缶)と柄杓(ひしゃく)のようなものを持ってやってきて、道端に座っている人たちに液体(たぶん石油かガソリンのようなもの)をかけ始めた。

 

しかし、誰も抵抗する人はいない。

みんなおとなしく液体をばしゃばしゃとかけられている。

 

そのあたり一帯の人たちに液体をかけ終わると、

男たちは松明(たいまつ)のようなもので、わたしが向かっているほうの左側(わたしだけが生垣に座らず、道路の真ん中に立っていた)の人から順々に火をつけ始めたのだ。

 

火はあっという間に、その人たちを包み込んで燃え上がった。

 

座ったままの姿勢で上半身をくねらせ苦しんでいるような人がいれば、そのままの姿勢で炎に焼かれている人もいる。

立ち上がってノドをかきむしっている人や、ぴょんぴょん飛び跳ねるように見える人もいる。

 

しかし、誰一人として声を出す者はいない。

静寂、音のない世界は相変わらず続いている。

 

わたしは、立ち上がって何回か身をよじらせて倒れた背の高い男に近寄って、その顔を見た。

 

四十歳~五十歳くらいの頬のこけた男で、顔色は黒く、額や口の周りには深く刻まれた皺が何本かあった。

 

わたしが覗き込んだ、その表情は、激しい苦悶とも安らかな寝顔?ともとれる不思議なものだった。

 

これをどう考えたらいいのか?と男の顔を見つめているうち、

 

目が覚めた。

 

という夢だったのだが

 

目が覚めたとき肩口と右手の指がひどく冷えていてわたしは頭もとに置いていた電気ストーブをつけた。

 

悪夢とまでは言えないけど、後味の良い夢ではない。

 

これはべつに予知夢でもなんでもないとわかっているのだが、

 

<もの言わぬ日本人大衆が、わけのわからないまま何かを「待ち望んで」いるうちに、火をつけられ、そのほとんどが悶え苦しみながら死んで行く>

 

という、わたしの潜在意識に潜む不安に影響された夢、という「解釈」を「こじつけ」ることくらいはできそうだ。

 

 

真実や事実があたりまえのように隠蔽され捻じ曲げられるいまの日本社会。

 

カネや権力、力関係がすべてであるような体制下では、一つ間違えれば命の危機にも直面するだろう。

倫理、道理、人間性の失われた世界は恐ろしい。

 

と、ふとこのあいだあった、東洋大学の事例を思い出した。

 

まさにカネと権力、力が全てであるような新自由主義グローバリズムをこの国で強引に推し進めるヘッドクォーターの役割を果たしている超有名教授を批判した学生が、大学から「退学」の脅しを受けたという事件だ。

 

大学当局の対応も酷いものだったが、それ以上にわたしがショックだったのは、その学生を支える人がまったく学内にいなかったこと。

教職員にも、学生にも、彼に同調する人もいなければ、守ろうとする人もいなかったようなのだ!?

 

その学生さんは学内で孤立、学生たちの態度も冷たいものだった、という。

 

 

これは・・・

 

何といっていいのか、言葉がない。

 

わたしらの学生時代のことを引き合いに出すつもりはないが(・・・出しても無駄、空しいだけ、という気がする)

 

いまのこの国はそこまでになっているのか?

(コレハ ニンゲンセカイ ノ コトニ アラズ)

 

言うべきことは山ほどあるが、いまは不安と絶望感が先にたって、考えがまとまらない。

 

わたしの人間に対する信頼性と歴史認識もブレそうで、実にイヤな光景だ。

(ソウゾウリョク ヲ ウシナッタ ワカモノ バカリ ニ ナッタ ダイガク クニ)

これが日本的ナチズムと言われれば、なるほど、そうなのかもしれないが・・・

 

 

「ああ、ヘンな夢を見た」で終わってしまってしまえばいいのだが、これはもろ、「現実」だ。

 

たぶん、というより、間違いなく、これは東洋大学だけの問題ではない。

 

・・・

今日は↑まででこの日記は終わり、なのだが、どうも気分が悪い。

ということで、↓の部分を付け加える。

 

・・・

しかし、人間の歴史、世の中というものはそれでオシマイということはない。永遠不変のものなんて無い。

 

だから、案外、「こういうこと」が行きつくところまで行くと、「大変化」があって、日本でも有史以来初の「革命」が起きるかもしれない(笑)

 

その頃にはわたしやわたしの年代以上の人はみんな、雲の上(^^)や地の底(怖!)かもしれないけど、そこから地上を見て、

「へー、日本で革命が起こってらー」

と驚いているかもしれない。

 

かくして、日本および世界人類は新たな歴史を刻んで行く、と・・・\(^^)/

 

めでたしめでたし(笑)

 

 

え?自棄(ヤケ)で言ってるだろう、って?

 

うん。。

 

しかしわたしもトシを食ったなあ・・・

 

天気予報では明日は雪、ということで、「明日」の「俳句?」

 

降る雪や 「噂の眞相」も遠く なりにけり   (パクリ&字余り)