「自然死」した昆虫はなぜみんな仰向けになっているのだろう?
(クモは昆虫ではないけれど、やはり「あおむけ「」で死んでいるものが多い。)
そういえば人間も死ぬときはだいたい「あおむけ」だよなァ・・・
などと考えたのは、おとといの朝、出かけようとするとき、わたしの部屋の玄関、ドアの内側でカブトムシ(メス)があおむけになって死んでいるのを発見したとき。
その前の日、ドアを半開きにしたまま寝たため、夜の間に?入り込んだようだ。
「なにも、こんなところを死に場所に選ばなくても・・・」
と思いつつ、ゴミ箱に捨てようと思ってつまみあげると、
足がかすかに動く。
「え?まだ生きているの?」
ちょっと驚いたが、ご臨終間近なのは確かなので、部屋の外の通路にある排水溝に移して、さっと水を流してやった。
すると、なんだか水を飲んでいるような様子。
「末期(まつご)の水だね」
そう声をかけて、そのまま出かけた。
(排水溝の少し先にはあおむけになったセミも。
こちらは完全にご臨終。夏は旺盛な生と死の季節なんですねえ。)
夕方、帰ると、カブトムシは朝移した、その場所で足を広げて死んでいた、
と思って、やはりゴミ箱に捨てようと思ってつまむと、
また少しもぞもぞと足を動かす。
「えー???」
今度も少し驚いた。
でもまあ、時間の問題だろう、と思ってそのままにしておいて、夕食を食べた後、部屋の外に出て、
「死んだかなー?」
と、背中をつつくと、少しカラダを持ち上げて反応する。
「しぶといなァ・・・」
気になるので、スイカの皮を置いてやる。
「まだ食べることができるなら食べなよ」
ま、明日になったら死んでいるだろう・・・
で、次の日の朝(昨日)、見ると、スイカの皮が置いたところからわずかだけど、移動している。
しかも、スイカを食べているような・・・
いや~、なんなんだ?このカブト虫ちゃん。
けっきょく、昨日も一日生きのびて・・・
今日は朝から台風の影響で、はげしく雨が降ったりやんだりの繰り返し。
出てみると、排水溝には水が流れていて、カブト虫はそのまま水につかっていた。
「あーあ、老衰(ろうすい)死のはずが溺死(できし)か」
そう思ってつまみあげると、
「・・・・・・・」
もぞもぞ。
「なんだよ~~~!!!????」
仕方なくカラのジュースパックで臨時のシェルターを作ってやって、ドアの内側へ。
バナナにむしゃぶりついている・・・
ということで、今現在、まだ生きている。(笑)
うーん、どこまでも生きられる限り生きようとする生き物の姿は、すごいというか、尊(とうと)ささえ感じてしまうなァ。
それにひきかえ、この国の一部の者たちは、「生産性のない人間は生きていても仕方がない」と言ったり、障がい者(生きている人間)を殺したりとか、
どういう存在なんですかねえ、そういう人たちは・・・