いい月だった。
帰宅して押し入れの整理などを少しやっていると、武谷三男・著「危ない科学技術 - 明日あなたの隣で起こる悲劇」(青春出版社・2000年4月刊)という本が奥から出てきた.。
武谷三男さんというのは、湯川秀樹さんなどとともに研究をしていた高名な物理学者。
2000年3月に亡くなっているから、最後の著作と言っていいだろう。
わたしたちに訴えかけるように平易にわかりやすく書かれている。
(当時、わたしは武谷先生のことを知らなかったので、ふつうの通俗本だと思っていた。)
読んだときはかなり感銘を受けたと思うのだが、その内容も本の存在さえもすっかり忘れていた。
まったくわたしのニワトリ頭はどうしようもない。
約20年前に出た本なのだが、その後、そして現在の危機が的確に指摘されている。(少し思い出した。)
2000年2月に書かれた前書きで、武谷先生は
『 ~ 本書の中では、信じられないような恐ろしい実態が記されているが、何も私はみなさんを怖がらせて喜んでいるわけではない。
現在の実情を受けとめて、一緒に私たちの安全で豊かな未来を考えていきたいのだ。
なぜ、こんな危険が身近にあるのか、どうして誰も何も言わないのか、どうすれば破滅への道を閉ざすことができるのか・・・。
ぜひ、一緒に答えを探していただきたい。」
と書かれているが、当時わたしは本を読んで感動はしたものの、そこから何かを考えるということはなかったし、何もしなかったなァ。
わたしなんかがいくら考えても、何を言っても何をやってもほとんど無意味でしょ、というのがわたしの言い訳。
それじゃいけない、ということを武谷先生はいっているんだけど。
今は、スミマセン、と言うしかない。
懺悔(ざんげ)の値打ちもない、というのはこういうことをいうのかな?
ただ当時の、そしてその後の政・財・官、権力を持っている人たちが武谷先生の言葉に真剣に耳を傾けていたら、
あの、3.11福島第一原発事故は無かったのではないかと思う。
原発(地震など)、交通(リニア、大型旅客機など)、ゴミ・廃棄物(プラスチック、水道水、自然よりも企業にやさしい政治)、住環境、食品加工が招く未来型公害(がん、遺伝障害の急増、企業秘密とともに滅亡する社会、熱帯雨林を食い尽くす先進国、等)、医療に殺される時代の到来、コンピューターと暗号社会の危機(情報で人を操る黒幕は誰だ?電磁波公害、など)、等々・・・。
こうして目次から目についたものを書き出して見ると、ずいぶん難しく思われるかもしれないが、
わたしでも一気に読めたほど、わかりやすく書かれている。
現在の日本を見ていると、けっきょく武谷先生たちの努力も闇に葬られたまま、日本人に顧みられないのかな?
と思っていたら
youtubeで「武谷三男」と検索してみてこんな動画を見つけた。
「なぜ、今、武谷三男なのか?」
ちょっと専門的な内容だけど、じっくり見たい。
↓
[http://:title]
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↑後半の1:00あたりから佐高信さんが講演。
↑
ネットにはけっこう武谷三男先生の関連事項が載っているようだ。
わたしも勉強し直したい。
最近の量子物理学によると、わたしのようなほとんど世の中に影響力の無い人間でも、それを「知る」「認識する」ことによって世界に変化を生じさせることができる???
ともあれ生きている限り、知ること、理解すること、世の中が少しでも良くなるように願って行動することはやめたくない。
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じつは今、右足の親指がムズムズしている。
最近、全然元気が出ないので、肉や魚を少しづつ食べ始めていて、
それでたしかに元気は戻りつつあったのだけど、
天罰覿面(てんばつてきめん)
いつもの痛風の初期症状に襲われている。
肉体的二律背反(にりつはいはん)?(笑)
いやあ、ほんとうに世の中は難しい。
自分の体さえまったくままにならないんだもの。